ギリシャ語の「格」の用法

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ギリシャ語の4つの格(主格・属格・対格・呼格)の用法について学習します。英語の「文型」と比べながら、それぞれの格の役割を確認してみます。

ダイアログと単語

ランチから戻ったペトラ。秘書さんとの会話です。

Πέτρα(ペトラ):
Πήρε κανείς τηλέφωνο την ώρα του φαγητού;

ピレ カニス ティレフォノ ティン オラ トゥ ファギトゥ?
Did anyone call during lunch?
ランチの間、誰かから電話あった?

Γραμματέας(秘書):
Πήραν από το γραφείο του πελάτη που είδατε το πρωί. Είναι για κάτι σχετικό με κάποια λεπτομέρεια της προσφοράς μας.

ピラン アポ ト グラフィオ トゥ ペラティ プ イサテ ト プロイ。イネ イア カティ スヘティコ メ カピア レプトメリア ティス プロスフォラス マス。
They called from this morning’s client’s office. It’s about some detail from our offer.
今朝クライアントの会社から電話がありました。我々の提案に関する詳細について。

Πέτρα :
Άφησαν κάποιο τηλέφωνο;

アフィサン カピオ ティレフォノ?
Did they leave a number?
電話番号を残してくれた?

Γραμματέας :
Όχι, είπαν να καλέσετε στο τηλεφωνικό κέντρο της εταιρείας.

オヒ、イパン ナ カレセテ スト ティレフォニコ ケンドロ ティス エテリアス。
No, they said you should use the company’s telephone center.
いいえ、会社の電話窓口へ連絡するようにとおっしゃっていました。

単語 読みかた 英訳 和訳
παίρνω ペルノ take, call 電話をかける、とる
γραφείο グラフィオ office 事務所、会社
λεπτομέρεια レプトメリア detail 詳細
τηλέφωνο ティレフォノ telephone 電話
προσφορά プロスフォラ offer 提案、申し出
αριθμός アリスモス number 数字
πρωί プロイ morning
εταιρεία エテリア company 会社
πελάτης ペラティス client, customer 顧客、お客

単語に関する補足

「電話をかける」という動詞 παίρνω, καλώ

「電話をかける」という動詞としては、英語の take にあたる παίρνω (ペルノ)を用いるのが一般的です。

会社など、かしこまった場所では英語の call にあたる καλώ (カロ)を用います。

το γραφείο(会社、デスク)

γραφείο(グラフィオ)はふたつの意味を持つ単語です。

  • 場所としての office(あるいは company)
  • 家具の desk

今回のレッスンダイアログでは、office という意味で使われていました。

ギリシャ語の「格」の用法

現代ギリシャ語には主格・属格・対格・呼格という4つの「」があり、名詞や代名詞、形容詞、そして冠詞は、格と数(単数・複数)によってかたちを変えます。

今回のレッスンでは、改めてそれぞれの「格」の役割を確認してみることにします。

主格

「主語」はもちろん主格ですが、英語の第2文型の「補語」にあたる単語も主格となります。

第2文型

  • 主語(S) + 動詞(V) = 補語(C)
  • S = V

Be動詞を使った文章がこれにあたります。

I(S) am(V) a student(C).
I(S)a student(C) はイコール。

言い換えると、Who や What の答えとなる部分が「主格」です。

Ποιος είναι;
Who is it?

Είναι ο Γιάννης.
It is Yannis.

Τι είναι αυτό;
What is this?

Είναι ένας υπολογιστής.
It’s a computer.

属格

まず、英語の「所有格」にあたる単語が属格になります。

言い換えると、Whose の答えとなる部分が「属格」です。

Ποιανού είναι αυτό το στυλό;
Whose is this pen?

Είναι του Γιάννη.
It is Yanni’s.

Ποιανής είναι αυτό το αυτοκίνητο;
Whose is this car?

Είναι της Μαρίας.
It is Maria’s.

それから、英語の第4文型の「間接目的語」にあたる単語も属格となります。

第4文型

  • 主語(S) + 動詞(V) + 間接目的語(O 人) + 直接目的語(O 物)
  • 第3文型に書き換えると、間接目的語(O 人)には前置詞がつき、「副詞句」になる。

He(S) gave(V) me(O 人) a present(O 物).
彼はわたしにプレゼントをくれた。

ひとつめの目的語 (人) が「間接目的語」です。

第3文型

  • 主語(S) + 動詞(V) + 直接目的語(O 物) + to/for 間接目的語(人)

He(S) gave(V) a present(O 物) to me(副詞句).
彼はわたしにプレゼントをくれた。

目的語(物)のあと、前置詞といっしょに置かれる語が「間接目的語」。

このあたりは複雑なので、後のレッスンにて詳しく学習します。

対格

まず、英語の第3・4文型の「直接目的語」にあたる単語が対格となります。

He(S) gave(V) me(O 人) a present(O 物).
He(S) gave(V) a present(O 物) to me(副詞句).

例えば以下のような文で、What や Whom(文語的だけれど)の答えとなる部分は「対格」です。

Τι έφαγες;
What did you eat?

Έφαγα τη μπανάνα.
I ate the banana.

Ποιον είδες;
Whom did you see?

Είδα τον Νίκο.
I saw Niko.

呼格

上3つとはちょっと印象が異なる格です。人を呼びかけるときのかたちを「呼格」といいます。

初心者レッスンの「ギリシャ語で時間を言う / ギリシャ人の一日」や「ギリシャ語で未来のことを言う(継続相未来)/ 日付の言い方 / ギリシャの教育制度」で、男性の名前を呼ぶときには末尾の -ς を省略する と習いました。

これは、男性の名前が「呼格」となることで語尾が変化するためです。

女性名詞(呼びかけることはあまりないけれど中性名詞も)は主格と同じかたちです。

Κώστας(コスタス)という男性に呼びかけるとき

Κώστα, έλα εδώ.(-ς をとる)
Kosta, come here.

Ελένη(エレニ)という女性に呼びかけるとき

Πες μου, Ελένη.(変化なし)
Tell me, Eleni.

次回のレッスンでは、属格形の語尾や冠詞をおさらいします。

今日学習したエピソード

GreekPod101 Beginner S1 #8 Any Greek Calls?

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